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妊娠中の体重増加と周産期リスクについて

妊娠中の体重増加、とっても気にしている方多いです。

妊娠すると体重は基本増えます。

なんたってお腹の中に赤ちゃんがいるんですから。
赤ちゃんだけでなく、胎盤や羊水もつくられています。
そのために母となる体は血液量が増加するなど全身の変化が生じるのです。

妊娠後期になると空気飲んでるだけで体重が増える…なんて言う方もいるくらい気にしております。

妊娠中の体重増加の目安は母子健康手帳や産婦人科ガイドラインなどで提示されています。
⇓母子手帳の表を引用しました。
「痩せ」「ふつう」「肥満」とあり、標準でも妊娠中の合併症は生じます。
痩せや肥満となると合併症の頻度が増加するであろうことは想像できますね。
では、どのようなリスクが増えやすいのでしょうか?

 

実は何年も前から妊婦の痩せが問題となっています。

細くて綺麗な芸能人を見慣れた私たちは「ふつう」の区分でも太っていると感じる方もいます。

なんたってBMIの幅が広いですからね。

「ふつう」と一括りにしてもパっと見異なります。

 

「痩せ」の方が妊娠した際のリスクは

早産

低出生

常位胎盤早期剥離

児死亡

児蘇生

NICU入院

などなどです。

 

もともと「痩せ」で妊娠中の体重増加も少ない場合は合併症例が45%、

十分に推奨体重増加量に達した場合は10%まで減少したとのことです。

なので妊娠前に痩せ体質の方は妊娠中に推奨体重増加量を増やせるように努めましょう。

増えすぎも大変ですが、増えなさすぎも問題です。

一番合併症の頻度が低い体重増加は0.3-0.45kg/週とデータが出ておりました。

0.1.kg/週以下の体重増加の場合は80%近く何かしらの合併症が発生しています。

 

 

「ふつう:標準」体重であっても痩せの場合と同様のリスクはあります。

発症頻度の違いはあります。

一番合併症の頻度が低い体重増加は0.25-0.45kg/週でした。

 

 

「肥満」の場合はもともとすべてのリスクが高いです。

該当する方はショックだと思いますが、事実です。

母子健康手帳のリスクの項目にも含まれています。

ですので、妊娠前からの体重コントロールが最重要です。

もちろん妊娠してからも重要となります。

 

0.3kg/週以上体重増加があるとリスクの頻度が上昇するという報告もあり、意識する必要があります。

妊娠高血圧症候群

帝王切開

のリスクがグーーーンと上昇します。

 

かといって体重にばかり固執するのはとてもストレスです。

辛いです。

心理的なストレスをまずは取っ払うのが体重管理には一番だと思っています。

肥満傾向の方はストレスが溜まる=食べる

となっている場合が多いです。(個人の感想)

 

食事制限など頑張っていてもストレスが溜まると食べる方向に向かうことがありますので、まずは自分のメンタルケアも取り組んでみてください。

食事内容ももちろん大事ですけどね!

 

 こちらも参考にしております。ので興味ある方はお読みください。